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SPRING IS HERE ~ カーリー・サイモン [my favorite songs]

Torch.jpg

2005年3月31日

 今日は日中暖かでしたね。明日からもう4月だから、当たり前と言えば当たり前なのかな。そうかと思えば、夕方雨が少しパラついて、それから後は風が出て寒くなりましたが。

 ニュースを見ていたら、東京で桜が咲き始めたってハナシ。そうそう、我が家の目の前の桜も、まだ数えるほどですが花が開きました。道に沿って何本もずっと桜が植わっていると云うのに、例年必ずこの木から蕾がほころび始めるのです。他の木は全然咲いてないんですよ。なんでなのかな?。




 お昼過ぎ、仕事で毎月1回必ず行く用のある、北仲通の横浜第二合同庁舎に出掛けました。ここでは駐車場の一番奥にある桜が、なんともう満開です。僕は詳しくないから分からないけど、きっと一般的なソメイヨシノとは種類が違うのでしょうね。もう、すぐにでもお花見&宴会出来そうなくらい見事に咲いてます。でも場所が場所だからあんまり気に掛けてる人がいないみたい。こんなに咲き誇っているのに、ちょっと「ひっそりと」って感じ。

 帰り途、みなとみらいの横浜美術館の手前で信号待ち。ふと視線をランドマーク側に向けると、今度は、美術館の前で木蓮が薄い赤紫の花をいっぱいに咲かせています。

05年の木蓮02.JPG

 ああ、きれいだなぁ。
 なんのてらいもなく、ただただ美しく咲いてるんだな。

 もう春ですよ、春。
 あんまりにもきれいに咲いているものだから、クルマを停めて、ちょっとカメラなんか取り出して寄り道です。




 春って、なんか気持ちも軽くなってウキウキして来る気がしませんか?
普通はしますよね。

 それなのに、僕が春って云うと一番に思い浮かべる曲は、カーリー・サイモンがスタンダード・ナンバーで綴った1981年のjazzyなアルバム、『TORCH』で歌ってた“Spring Is Here”
これって、ちょっと物悲しい曲なのです。

 カーリーも後にレコーディングする“My Romance”などのスタンダードを多く生み出している名コンビ、Richard RodgersとLorenz Hartの作で、柔らかな春の日差しの中を優しくそよぐ風のように奏でられるバイオリンのイントロと、マーティ・ペイチの手からなるストリングスのアレンジが豪華で、とても素敵な小品。プロデュースとアレンジは全編マイク・マイニエリが担当しています。

“SPRING IS HERE”

Spring is here,why dosn't my heart go dancing
Spring is here,why isn't the waltz entrancing
No desire,no ambition leads me
Maybe it's because nobody needs me

Spring is here Why doesn't the breeze delight me
Stars appear,
why dosn't the night invite me
Maybe it's because nobody loves me

Spring is here
Spring is here
Spring is here
I hear






 リン・ゴールドスミス撮影によるこのアルバム・ジャケットに写るカーリーを見てると、この頃の彼女が欲するもので手に入らないものなんて、何ひとつ無いんじゃないかと思うくらいセクシーでゴージャスに思えるんだけど、実は夫ジェームズ・テーラーとうまく行ってなかった頃の作品なんですよね。


 見た目よりもずっと家庭的だったカーリーが望んだのものは、もっと家族が一緒に過ごすこと。でもジェームズが選んだのは、家庭より仕事でした。彼のアルバム『Dad Loves His Work』(同じく81年のリリース)のタイトルが、彼女への返答そのものだったと云われているのです。外見やムードはあの当時のジェームズの方が、よっぽど家庭的に思えるのにね。
(結局、その後二人は翌82年に離婚しています。)

 このスタンダード・アルバムを企画するにあたって、1曲のカーリーのオリジナル作品以外はすべて彼女自身が好きで選んだ曲ばかりだと聞いていますが、この“Spring Is Here”はどんなことを思って選んだのでしょうね。僕には彼女があの頃の自分の気持ちを重ね合わせて、この曲をチョイスしたように思えてなりません。
 
 ここでのカーリーの歌い方って、一聴淡々としてる様にも思えるんです。でもこんなエピソードを知ってしまったら、それは彼女がレコーディング当時の溢れくる悲しい気持ちを、静かに、そして無理矢理に押さえ込んでいたからだろうとも思えてしまうのですよね。だからさりげなく、余計にせつなく聞き手の(僕の)心に響くんでしょう。


 春なのに、ね。

 やっぱり、この曲はちょっと哀しいな。
 大好きなんだけど。



Torch

Torch

  • アーティスト: Carly Simon
  • 出版社/メーカー: Warner Bros.
  • 発売日: 1988/02/23
  • メディア: CD




ダディーズ・スマイル(紙ジャケット仕様)

ダディーズ・スマイル(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト: ジェイムス・テイラー
  • 出版社/メーカー: Sony Music Direct
  • 発売日: 2006/11/22
  • メディア: CD



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