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アンドレア・マン / "PHOTOGRAPH" [jazz / Female Vocal]

Andrea Mann_PHOTPGRAPH.jpg

Artist : Andrea Mann (アンドレア・マン)
Title : "PHOTOGRAPH"
Release : 2009
Style : Jazz (female Vocal)
Label :
購入version : EU盤 AMPHOTOCD1
jazzっぽさ・・・★★★★☆ (4/5p)
お気に入り度数・・・ ※最高は5つ


 今年英国からデビューしたばかりの女性ジャズ・シンガー。キュートな横顔が印象的なジャケットのポートレイトから一見して、ノラ・フォロワーの若いポップ系タイプの歌手なのかと思いきや聴いてみて吃驚。これは予想を心地良く裏切って、しっとりと落ち着いた佇まい(実際のところ、悪い意味でなく、正面からの顔立ちは横顔に比してやや落ち着いた印象を得るのだが)の素敵な女性が聴かせる極上のヴォーカル・アルバムではないか。





 リチャード・ロジャース&オスカー・ハマンスタインⅡのコンビによるM-5、スタンダード2曲をメドレーで繋いだM-9などのオーソドックスなスタイルからボッサ(M-10=ジョビン)、ポール・マッカートニー(M-1)やスティーヴィー・ワンダー(M-6)などのポップ・チューンに加えてオリジナル(M-8)に至るまでをオールラウンドにセレクトし、中音域からやや低めのスモーキー・トーンで端正かつクールに歌い上げる。その全く新人らしからぬ歌いっぷりからは恵まれた素質と実力が見て取れる。英国制作らしく、やはりどこかで翳りを感じさせつつも、トータルではメロウ。ベッタリと湿っぽく鈍重に感じさせないのが何より好感を持てる仕上がりだ。残念ながら僕の評価が満点でないのは、曲調がゆったりとしたスロウ、バラッド系に偏り過ぎている様に思えてしまったから。と云うのも、軽やかなギターの音色も軽快なボッサM-3の出来がとても良いだけに、もう少しこうしたテンポの良い曲も織り交ぜて欲しかったのが正直なところ。

 また、アレンジやプロデュースは自らがこなしているなど、歌以外の才能も注目されるところだ。本作で聴かせるサウンドには特別な派手さはなく、トリオもしくはカルテット(ピアノ+ベース+ドラムに曲によりギターが加わる)のシンプルな歌伴ものではあるが、それは過剰に飾り立てる必要が無く、素で勝負出来るからに他ならないと云えるだろう。短い演奏ではあるが、Wベースとのデュオでストレートに聴かせるスティーヴィー作M-6などその好例。


Andrea Mann_02.jpg

 アルバム全体に漂う洗練されたムードもすこぶる良好。オリジナル作ではボッサ・スタイルでヨセミテの事などロマンティックに歌っている彼女だが、アメリカなんかで歌うよりもサンジェルマン辺りの洒落たクラブの方が遙かに似合いそうな気がするんだけどと云えば、僕がここで伝えたいニュアンスが多少なりともお解り頂けるだろうか?。




Andera Mann's official web site : http://www.andreamann.com/
※上記サイトにてアルバム試聴可能です


01. Every Night
02. Travelin’Light
03. East Of The Sun
04. Scotch And Soda
05. Love,Look Away
06. All I Do
07. Sparks
08. Yosemite
09. All The Way / Come Rain Or Come Shine
10. Photograph

Andera Mann : vocal
Martin Pickett : piano (expect tracks M2 & M9)
Paul Jefferies : bass
Ben Twyford : drums
Nigel Price : guitar
Barry Green : piano ( tracks M2 & M9)


YOUTUBE
・The Andrea Mann Quartet perform "Jingle Bells"


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pace

お気に入りです!
by pace (2011-08-01 16:50) 

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