マイケル・ブーブレ / "CALL ME IRRESPONSIBLE" [jazz / Male Vocal]
Artist : Michael Buble
Title : "CALL ME IRRESPONSIBLE"
Release : 2007
Style : Jazz (malevocal)
◆jazzっぽさ・・・★★★☆☆ (3/5p)
◆お気に入り度数・・・ ※最高は5つ
デヴィッド・フォスターが手掛けるマイケル・ブーブレのメジャー進出第3作目。実は、そろそろ制作陣の変更をするなりして目先の変化を付けないと、新鮮味も薄れて飽きが来る頃かもな~、なんて具合に勝手な心配していたのだ。しかし、そんな杞憂を軽く吹き飛ばすが如くオープナーに選ばれたナンバーはトニー・ベネットの歌唱で知られる“The Best Is Yet To Come”。マイケルはビッグ・バンドにオーケストラまで従えて余裕綽々。伸びやかに、高らかに歌い上げ、こう宣言するのだ。「ここからが最高なんだ。お楽しみはこれからだよ!」ってね。
マルガリータ・ベンクトソン / "I'M OLD FASHIONED" [jazz / Female Vocal]
Artist : Margareta Bengtson
Title : "I'M OLD FASHIONED"
Release : 2007
Style : jazz (female Vocal)
◆jazzっぽさ・・・★★★★★ (5/5p)
◆お気に入り度数・・・ ※最高は5つ
スウェーデンの人気アカペラ・ユニット、リアル・グループを「卒業」したマルガリータ・ベンクトソンの満を持しての初ソロ作。美しくも親しみやすい彼女のソプラノ・ヴォイスで綴られる全10曲は、タイトル曲①"I'M OLD FASHIONED"を始めとした40年代ミュージカルや映画からのノスタルジーなスタンダードと2曲のジョビン・ナンバーから構成される。スウェーデンの実力派ジャズ・メンたちの奏でるサウンドは奇をてらうことなくオーソドックスな部類のものだが、ホーンのソロパートなどそこはかとなく漂う透明感とクールネスはやはり北欧ジャズのそれ。マルガリータの歌声はアップ・テンポの高音域ではちょっぴり線が細いかもしれないけど、それを補う歌の巧さと表現力はさすがにアカペラで鍛え抜かれた賜物。美しい人の美しい歌声で心地良く酔いたい方にお薦めしたい上質の1枚だ。
スティーヴ・カーン / "BORROWED TIME" [Contemporary / Fusion]
Artist : Steve Khan
Title : "BORROWED TIME"
Release : 2007
Style : Contemporary Jazz (guitar)
◆jazzっぽさ・・・★★★★★ (5/5p)
◆お気に入り度数・・・ ※最高は5つ
10年振りにジャケットを彩るジャン.ミッシェル・フォロンの絵が懐かしくも嬉しいステーヴ・カーンの新作。今回もジャック・ディジョネット(Dr)、ジョン・パティトゥッチ(W.Bass)ら“GOT MY MENTAL”(1997)で組んだ腕利きリズム・セクションでのトリオを軸として、昨今のトレンドとは確実に一線を画すカーン独特の哲学的音楽世界を展開している。とは云っても、それは決して気難しいものでない。この新作では今まで以上に鮮明にラテン・フィーリングが採り入れられ、難解に思われがちな彼の音楽に明るさと親しみやすさを加えているのだ。
Steve Khan's Official web site
→http://www.stevekhan.com/index.html