ニルス・ラングレン funk unit / "LICENCE TO FUNK" [Contemporary / Fusion]
Artist : Nils Landgren Funk Unit
Title : "LICENCE TO FUNK"
Release : 2007
Style : Jazz Funk / fusion
◆jazz度数・・・★★☆☆☆ (2/5p)
◆お気に入り度数・・・ ※最高は5つ
こんなのがリリースされていたなんてちっとも知らなかったよ~。北欧ジャズ・シ-ンを牽引するスウェーデンのトロンボーン・プレイヤー、“REDHORN”ことニルス・ラングレンの最新作は、ニルスが若き頃よりファンとして憧れていたクルセイダーズのジョー・サンプルとの共演アルバム『"Creole Love Call"』が縁で知り合ったレイ・パーカーJRが全面参加するゴキゲンなファンク・アルバム。そうと知ったら、80年頃にフュージョン&ブラコンに夢中だった人は、そそられちゃうよね~(^^。
ニルスとレイは復活クルセイダーズが『RUAL RENEWAL』(2002)をリリースした直後のツアー(日本公演も含む)でもサポート・メンバーとして同じステージに立った間柄。そんな彼等が共にクリエイトする“ファンク・サウンド”を、聴く前に頭の中で思い描いてみたけれど、どう考えても僕には良いイメージしか浮かんでこない。70年代後半のクールなジャズ・ファンクに加えて、メロウなブラコン・テイスト(=Ray Parker,JR&Raydio)がミックスされたような音が勝手に頭に流れて来ちゃうんだなぁ~。これには聴く前から大いに期待せずにはいられない。
僕のこのblogでは比較的に女性ヴォーカルを多く取り上げていることもあって、いつもしっとりムーディ(^^;な音楽ばかり聴いているように思われるのかもしれないけれど、実は80年代半ばから90年代始めくらいのまで時期は真っ黒け(笑)。ブラック・ミュージックが僕の一番のお気に入りだった。ブラコン~クワイエットストームからニュージャック・スイングに掛けての頃デスね。
そんなワケで、今でも時々、パンチの効いたファンク系が無性に聴きたくなる時がある。さすがにもう、そればかりを1日ず~っと、とはいかないけどネ(^^;。空間系エフェクト一切無しのギターを、ほんの少しだけナチュラルに歪ませてそこにワウをかける、その音色でクッチョンクッチョンと刻まれる粘着度の高い(笑)なカッティング・サウンドとか耳にしちゃうと、沸々と血が騒いじゃうのだ。まさにそんなサウンドで始まっちゃうのが、このアルバムのM-1。ジェームズ・ブラウン率いるJB'Sのトロンボーン奏者、フレッド・ウェズリーのカヴァー。コテコテのファンキー・チューンだ。期待はしていたけど、ここまでベタなサウンドだとこちらも気恥ずかしささえ覚えてしまうんだけど、結局はこれが無性に気持ちイイんだよね~。
その他、オリジナル楽曲に加えてアシュフォード&シンプソンのM-4や、レイのM-9&M-10、やって当然(?)のクルセイダースM-11をカヴァー。それでも、トータルで聴いてみるとやっぱりどこかアメリカのファンクとは違うんだよね。どこかクールな気がしちゃうのは、やっぱりレイ以外のメンバーがみな北欧ジャズのミュージシャンだから、かな?。脳天気にハジけたい人は、この辺ちょっと不満かも(だからジャズ・ファンクなんだってば>ぢぶん)。僕はこんな具合が心地良いけどネ(笑)。
また、このアルバムではもう1人、僕が注目したプレイヤーがいて、それはベーシストのマグナム・コルトレーン・プライス。
デトロイト出身のジャズ・トロンボーン奏者の父を持ち、ストックホルムで生まれた彼は1994年に『"B2b2"(BOUND2Bblack)』(バウンド・トゥ・ビー・ブラック)と云うソロ・アルバムを日本のBMGビクターからリリースしていた、ヴォーカル、ベース、ギター、キーボードにプログラミングもこなすマルチ・プレイヤー。、父の故郷デトロイトで過ごした少年時代の6年間にソウル、ジャズ、R&B、ファンクにHIP-HOPと云ったアメリカのブラック・ミュージック、カルチャーに触れると、14歳の頃から教会のコミュニティー・クワイヤでバンド活動を開始、ベースを演奏するようになる。音楽の道を志した彼はその後ストックホルムへ戻って音楽活動を本格的に開始。バック・グラウンド・シンガーなどを経て、イタリア系スウェディッシュのシンガー・ソングライター、マウロ・スコッコと知り合い、彼のレーベルからソロ・デビューを飾る。レーベル・メイトには当時売り出中だったリサ・ニルソンがいて、ティティヨ、ジェニファー・ブラウンらの活躍と併せて“スウェディッシュ・ソウル”と呼ばれ、ここ日本でも注目を浴びた人。ちょっと懐かしいね。
01. House Party
02. Freak U
03. 24Hours
04. Stuff Like That
05. Slowfoot
06. Capetown Shuffle
07. At Home
08. Secret
09. SampleRayT
10. For Those Who Like To Party
11. Brazos River Breakdown
12. Tomomis Tune
■Musicians
Nils Landgren - trombone & vocals
Ray Parker Jr. - guitar & vocals
Ida Sand - keyboards & vocals
Magnus Lindgren - sax, flute & vocals
Magnum Coltrane Price - bass & vocals
Wolfgang Haffner - drums & vocals
◆YOUTUBE "For Those Who Like To Party "
ジョー・サンプルと共演の前作
本プロジェクトでヴォーカルとキーボードを担当する紅一点Ida Sandのソロ作。
本作でサックス、フルート&ヴォーカルを担当するMagnus Lindgrenのソロ作
本作でドラムス&ヴォーカルを担当するWolfgang Haffner のソロ作
レイ・パーカーJr,の最新ソロ・アルバム
タグ:ジャズ・ファンク
コメント 0